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各時間帯ギリギリの人数で提供や接客をこなす。そのせいでアルバイト終了時刻ーーいわゆる上がり時刻になると、哉泰はくたくたに疲れ果てている。
そんなハードな仕事を奏真は15時間続けて勤務しなければならない。しかも次の人に引き継ぎが出来れば、だ。
「たまたま今日だけでしょ?」
「う~ん、そうでほしい。次はないことを信じて」
「………」
「まあ、お金になるからいいけどね」
奏真は父親と折り合いが悪く、高校生の頃弟と二人で家を出て生活している。そのため、大体常に金欠だ。
お金が稼げるからと云って先の見えない勤務はしたくない。
「あっ、1台車入ったよ」
「うい」
見たくない現実から目を背け、仕事に取りかかった。
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