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――ふたたび2119年
きらびやかなネオンが無くなったかわりに、月の光が夜の街を照らしている。
「あの時の判断、正しかったのかな……?」
外見20歳、中身70歳の私は、とぼとぼと家路を歩く。
もう、夫が待つ天国に行くことはできないのだと思うと、寂しさがこみあげてきた。あの人は天国でどうしているのかな……
家の近くの小さな公園に来た。私は古びたベンチに腰かける。
空を見上げれば、きらめく星々に満月がきれいだ。しばらく物思いにふけっていると後ろの方から私を呼ぶ声がした。
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