月明かりの下で

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月明かりの下で

 月明かりってこんな感じだったっけ。月明かりの下に入り込んだ私はちょっと懐しく思いながら、その光に照らされ立っていた。そうするうちに不思議とある思いが私の中に浮かんでくる。ああ、自分は世間のどこに立っているんだろうって。今の自分、今までの自分、色んなときの自分を想い起こす。…うん、きっと自分は、どちらかといえば光に当たるところにいたのかもしれないし今もいるのかもしれない。人前に出ることも嫌いじゃなかったし、仕事でもそれなりに周りを引っ張って行っている自負もある。学生時代もそうだった。それなりに友達もいたし、ムードメーカーというほどではないけど気がついたらみんな私の周りに集まっていた。ちょっとした回想に浸っていた私。
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