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(2)
授業時間は、率直に言って、つまらない。
先生も、指された人も、何を言ってるのか、まったくわからない。
あと、みんな、声が大きい。
教科書と参考書を読んでいるのは、わりと好きだけど、なんか授業も受ける必要があるらしい。
かなり、善行ポイントが貯まってる気分。
来世、何になれるだろう。
ん?
腕を掴まれている。
茨木だ。
別に、触らなくても、普通に呼んでくれたらわかるんだけどな。
触られるのは、好きではない。
うん。だから、わかったから。
用件は、何だろうか。
「指されてる。」
誰が、何に、をつけて話すことはできないのだろうか。
小学校の国語の教科書に、そんなページあったな。
苦手だったのかな、国語。
「先生、キレてるよ。」
うん。それならばわかる。
先生が、キレている、ということだ。
あと、何に、があれば、尚良し。
「木沢さん、ちゃんと聞いていますか?」
今度は、遊佐先生から質問だ。
さすがは先生。
比較的、答えやすい質問。
「聞いていませんでした。」
先生、顔、ゆがんでる。
望んでいたクオリティの回答ではなかっただろうか。
「あなたは、何のために、学校に来ているのですか?」
質問、変わった。
じゃあ、さっきのは、あれでもう、いいのかな。
「はい。僕も、先ほどから、ずっと、それについて考えています。」
さらに、顔、ゆがんだ。
体調悪いんだったら、無理はしない方がいい。
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