妖狩り

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 百妖夜行・狐の攻め入り…? 良くわからないが…将軍に報告だな。後…これも一応持ち帰るか…  三ノ眼は木の枝に突き刺さっていた簪を引き抜き抜いた  そして 「…任務…完了…」  いつもの完了合図の言葉を放ったその時 「おーい! こっちだこっち!! こっちの方から大きな音がしたぞー!! あれ? あそこに人が…?」  しまった!! 町人に気付かれた…音が大きかったか…! 「すいませーん! 何か大きな音がしていましが何かあったんですかー!?」  三ノ眼はこちらに近づいて来る町人に顔を見られる前に、その姿を消した。 「あれ…? 人が居たと思ったのに…」  大きな音がした場所に何事かと近寄って来た町人は、遂今しがたまで確かにいたであろう人物が突如姿を消したという事に驚き、キョロキョロと辺りを見回したのであった。  侃玄衆が集まる一室、三ノ眼からの報告を受けた将軍は驚愕の表情を浮かべていた。 「百妖夜行・狐の攻め入り。その方が退治した妖は確かにそう言ったのだな⁉」 「は…確かに…」  将軍の前で三ノ眼は片膝を着き首を垂れる。  …何だ? 将軍のこの慌て様は? 百妖夜行…狐の攻め入りとは一体…? 「…何代目か前の将軍の記録に残っていた。その昔、都を百の妖が襲撃した。そしてその妖達を率いていたのが…恐ろしい妖術を使う九尾の狐だったと…。それが百妖夜行・狐の攻め入りだ」 「百の妖…」  将軍と三ノ眼の会話を聞いていた五ノ眼がボソッと呟いた。 「その時はどうやって妖を退治したのですか?」  一ノ眼が将軍に問う。 「記録によると…忍術とは少し異なる術を操る者が現れ妖達を退けた。とあるが…定かでは無いな」  蝋燭に灯った小さな炎が揺れ動く、将軍と侃玄衆の集まるその一室は静まり返っていた。
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