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百妖夜行
ソレは人知れず、少しずつ力を蓄えながら静かに都へと進行して来ていた。
何故都に狙いを定めているのか? たくさんの人の肉を食らいたいだけなのか?
ソレがこの場所を襲う理由等何一つわからなかったのだが
只一つ言える事は
ソレから都を守る事が出来るのは自分達、侃玄衆だけであると言う事。
「七ノ眼、どうだ? 相手の数は」
「…間違いない、きっかり百だ」
「…1人当たり14、5体って所か…。オマエ等いけるな?」
侃玄衆一の視力を誇る七ノ眼の返答を聞き、リーダーである一は残りのメンバーに対し最終確認を行った。
「あぁ」
「…」
「大丈夫だ」
「たかが百だろう?」
「問題無い」
「あの程度…恐るるに足らん…」
都で平和に暮らす何も知らない町人達に知られずに妖達を撃退しようと、都から少し離れた場所で構える侃玄衆。
そんな侃玄衆達に気付いているのか居ないのか? どんどんと近づいて来る、最近都に出没する事が増えた妖の元凶となっている百妖夜行。
やがて
両者は相まみえる事となる。
こうして、侃玄衆と百妖夜行の戦いの火蓋は切られた。
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