りみちゃんの誕生日ケーキ

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りみちゃんの誕生日ケーキ

「りみちゃん、今日はパパのために誕生日ケーキを作ろうね」 「うん!」 りみちゃんはママとお揃いのエプロンを身に付け、元気よく言いました。 今日はママとパパの誕生日ケーキ作りを手伝います。 ホットケーキを重ねてホイップクリームとイチゴをトッピングしたものです。 ママはボウルにホットケーキミックスを入れ、次に卵と牛乳を入れました。 「よく混ぜてね」 「分かった」 りみちゃんはママに箸を渡され、ボウルの中身を混ぜ始めました。 りみちゃんはホットケーキを度々ママと作っています。なので混ぜ加減は分かります。 「ママ、できたよ」 少しして、りみちゃんはママにボウルを見せました。ママは満足げな顔をしました。 「良くできたわね、次にホットプレートで焼きましょう」 「できれば大きくしたいな」 りみちゃんは言いました。 今回作るのはデコレーションケーキで、ホットケーキを四枚焼いて、冷蔵庫にあるホイップクリームとイチゴでデコレーションするからです。 そのため大きめにした方が良いとりみちゃんは思ったのです。 「そうね、じゃあ大きめにしましょう」 ママは言うと、おたまをりみちゃんに渡しました。 りみちゃんは混ぜたホットケーキミックスをおたまですくい、ホットプレートに流しました。 四枚とも上手く焼き上がり、次にホットケーキにホイップクリームを塗る作業に取りかかりました。 「パパ、喜んでくれるかな」 りみちゃんは少し不安げに言いました。 「大丈夫よ」 ママは一枚のホイップクリームを塗りながら朗らかに言いました。 ホットケーキは上手く焼けたのですが、大きさはりみちゃんが想像していたものとは違うためです。 りみちゃんはホイップクリームを手際よく塗るママの様子を見ながら、りみちゃんもホイップクリームをホットケーキに塗ります。 二枚のホットケーキにホイップクリームを塗り終え、次にイチゴをのせ、ホイップクリームを塗っていない二枚のホットケーキを重ねるようにしてのせてから再びホイップクリームを一番上に塗りました。 そしてイチゴをのせてパパの誕生日ケーキは完成しました。それらの作業はママの手助けもありましたが、りみちゃんがほぼ全てやりました。 「やった! パパのケーキできたよ!」 りみちゃんは嬉しくてはしゃぎました。 「頑張ったわね」 ママはりみちゃんを誉めました。 形は思う通りにはなりませんでしたが、誕生日ケーキとしては満足な出来です。 「うん、美味しいよ」 パパは満足げな顔で、誕生日のケーキを食べていました。 パパの顔を見て、りみちゃんは嬉しくなりました。 「この誕生日ケーキはりみちゃんとママが作ったんだよね」 パパは聞きました。 「そうだよ、ね? ママ」 りみちゃんはママにも話を振りました。 ママは材料をボウルに入れたり、ホットケーキにクリームを塗ったりしたからです。 りみちゃんが全てやった訳ではないからです。 「ええ、でもホットケーキを混ぜて焼いたのもイチゴの飾りつけやケーキを完成させるまでは全部りみちゃんがやったのよ」 「そうか、偉いな、りみちゃんは」 パパはりみちゃんを誉めました。りみちゃんは誕生日ケーキを作って良かったと心から思いました。 「来年もパパに誕生日ケーキを作ってくれるかな」 「もちろんだよ!」 りみちゃんは元気よく答えました。 パパが美味しく食べてくれるならまた作りたくなりました。 来年は一人でパパの誕生日ケーキを作れるようになりたいとりみちゃんは思いました。
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