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ポーン
エレベーターが止まったのは3階。
扉が開いて乗ってきたのは、副社長とその秘書だった。
「あっ、翔さん!松川さん!」
「奥様、お久しぶりです」
「ひなた」
もしかして、この人って副社長夫人?
「体調は大丈夫か?」
「大丈夫です」
副社長秘書のスマホの通知音がして、エレベーター内に静寂が訪れる。
「副社長、残念なことに奥様とランチは食べれません」
その瞬間、エレベーター内の空気が冷たく、重くなった。
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