ファンレター

1/2
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ

ファンレター

私はアイドル。 ものすごく人気が高い。 人気を上げるために色々な手を使ったので、自慢ではないが恨まれたり、美しさゆえに嫉妬されることもある。 ただ、表立って抗議するものは少ない。 それに私には、可愛いファンがたくさんいるのだ。 そんなある日、一通のファンレターが届いた。 ファンの皆は恥ずかしがりなのか、ファンレターなどはあまり送ってこない。 それでも、週に二、三度のペースで送られてくる。 そのファンレターはこんな内容だった。 ゆめのようです、あなたに手紙を送れるなんて ルンルン歌いたい気分です さて、手紙を送ったはいいものの、この気持ちを言葉にできません なので、もっともっと国語力をみがきます いつかあなたに直接言いに来ます ぎくしゃくとしていて、確かに文章にはバランスがない。 言葉もちぐはぐだ。 でもファンの気持ちが嬉しくて、私は手紙を出せただけで歌いたい気分だというこのファンの手紙を、マネージャーに見せた。 マネージャーは真っ青になると、どこかへ行ってしまった。 不思議に思いながらも、今度は頭がいい友達にも見せびらかす。 友達も青ざめた。 そして叫んだ。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!