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私は奥永 咲。高校生の女子生徒だ。 今、この日本と言う国は狼を使った実験で人狼族が突然変異で誕生してしまい、国土の約半分を支配された。 私の住んでいる街では城壁のような壁で人狼族との関わりを避けている。そして今日、私はやってはいけない掟を破ってしまった。 それは人狼族領域への侵入である。 穴が空いた壁があり、其処を潜ってしまった。犬臭さが凄かった。 ふと私は思い出した。人狼族は人間を食べたり、『人間監禁実験室』に連れて行かれて解剖されたりすると言う噂を耳にしていた。 やばい… そう思ったので、後ろを振り向いて穴を潜ろうと思った時、茶色い影が私を襲った。 私は手足を抑えられて、地面に押し付けられる。 臭かった。犬の息のような臭いだった。 恐る恐る目を開けると目の前には狼の顔があり、口を開けていた。 「ひっ……んん…………」 叫ぼうとした時、口を抑えられてしまった。
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