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「それと、もう一つ条件がございまして・・・」
「えっ、まだあるの?」
「はい、あの、村人たちは非常に重い税に苦しんでおります。ですから減税をお願いしたいのでございます。」
「それは幾らケンちゃんの頼みでも駄目です。だって、それは一存では決められませんから・・・ね、分かるでがしょ。」
「・・・」
「また、そんな不満そうな目つきをして・・・」
「金は天下の回り物なんです。一部の富裕層だけが金を持っていては村人たちの景気は一向に良くなりません。」
「確かにね、私たちがもらい過ぎな気はしますよ。だけど生まれ持っての身分ってものがあるでがしょ。しょうがないことですよ。高貴な者は高貴に、そうでない者はそれなりにってことじゃあごわんせんか、ええ!そうでがしょ。私たち貴族はね、政(まつりごと)以外にも色々やることがございましてね、報酬に見合った仕事をしてる訳ですよ。ケンちゃん方は無駄に金を浪費してるとか思われるかもしれませんがね、冠婚葬祭とかね、盛大にやることもちゃんと意味が有るんですよ。その証拠に王朝文化が花開いてるじゃないですか!ええ!」
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