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夕暮れ色の小さな部屋で
胸にプリントの束を抱え、放課後の喧騒から少し遠い社会科準備室の扉をコンコンとノックした。
「はーい?」
ソロソロとドアを開けながら、「失礼しまーす」と声をかける。
「あの、提出のプリント、集めて来ました。」
「おう、小沢か、サンキュー。」
わざわざ放課後に訪れた準備室で、私は島本先生にプリントの束を渡しながら、用意していた次のセリフを口にした。
「あの…何か他にお手伝いありませんか?」
「んー?また手伝ってくれるのか?いつも、悪いな。」
違うんです。別に良い子ちゃんになりたい訳じゃないんです。「悪いな」そう言って笑ってくれる島本先生の顔が見たいんです。
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