わるいこと、ぜんぶ。番外編②

1/10
168人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
ある日の昼休み。 私たち以外誰もいない空き教室で、お昼を食べ終わったあと、知花くんが大きなあくびをした。 「眠いから寝ていい?膝貸して」 「……はい?」 言いたいことは多々あるけれど、ゴシゴシとまぶたをこする姿に、私は渋々うなずくことにした。 私の高校生活での生徒会も終わり、学年も違う私たちが学校でふたりきりになるには、昼休みくらいしか時間がないのに。 もう少し、話していたかったな……。 スースーと規則正しい寝息を立てながら、早くも夢の世界に行ってしまったらしい寝顔を見つめる。 寝付き良すぎ。 太ももに乗った頭の重さが、変な感じがする。 起こしてしまわないように、そっと髪の毛に触れる。 ふわふわでサラサラで、手のひらがくすぐったい。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!