第3話【男の娘の災難】

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 シュンさんはそう言ってまた下を向いてしまう。  俺はシュンさんに語りかける。  「シュンさん、俺はシュンさんと友達になりたいです。好きなアニメの趣味も合いますし。俺もあのアニメヒロイン好きなんですよ。もっと詳しい話聞かせて下さい」  「……ありがとう。自分の為に色々やってくれているのは分っているんです。何か、今日は色々あって頭が一杯です。改めてみんなありがとう。何だか明日からもやっていけそうだよ」  シュンさんの双眸にはほのかな灯りが宿っている。  「まあ、何だ、ケーキでも食おうぜ!」  スザクさんがフォークを一回ししてケーキを口に運ぶ。  周りから笑いがもれる。  シュンさんもくすりと口角を上げている。  いいじゃないか。
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