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「依頼内容はどういったものですか?」
俺は強い興味を惹かれていた。
「赤羽さんの娘さんが人探しを頼みたいだって。娘さんはセツナの幼馴染でね。コウちゃんって言うんだけど、可愛い子よ」
人探しか……探偵的な事をするのだろうか。
セツナさんが作業着姿で行こうかと言ってきた。
俺もすぐに着替えを済ませ、セツナさんが待つ車に乗り込む。
ハンドルを握るセツナさんは上機嫌。
鼻歌を混じりだから間違いない。
赤羽工業は隣街にあり、車で30分の所にある。
14階建ての本社は、様々な部門がある。
日本を代表する企業だ。
「今日の依頼人は私の幼馴染、赤羽劫ちゃん。小学校が同じで、今もたまに会うんだけど、今回は珍しく依頼人としてなんだよね」
「という事は社長令嬢ですね。何だかマンガみたいですね」
「ははは、確かにそうだね。そんな感じの子じゃないから」
カーステレオからFMラジオは軽快な洋楽を流している。
助手席の俺はその音に耳を傾けながら、コウさんはどんな人なのか思案していた。
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