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第2話【白猫ホカク作戦】
女装面接事件から1日、火曜日。
改めて男性として俺、神恵は便利屋猫の手を訪れていた。
9時からの始業に合わせて、8時半には事務所に着いた。
封庄美土里さんと刹那さんが出迎えてくれた。
「あら、アナタカッコいいんだから、女装なんてしなくたっていいのに」
ミドリさんは俺をまじまじ見つめて言った。
俺は作業着があるのを聞いていたので、Tシャツにジーンズという軽装だった。
「はは、気持ち悪いんですけど、趣味だったんで。もう止めときますよ」
俺はセットした髪をかきながら言った。
「いいんじゃない。私はいいと思うけどな」
セツナさんは妖しい目の輝きで言った。
俺は苦笑いでセツナさんを見つめていた。
ショートカットの髪と色白でふっくらとした唇が魅力的……っていかんいかん何考えてんだ。
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