第五話 出会い なんてない。

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第五話 出会い なんてない。

 ──それから。  俺とアイツが話すことは、ついぞ一度もなかった。  大学も、アイツの進学先をこっそり盗み聞きした俺は別の遠い大学へ進学した。  卒業式の日に一人で食べたアイツの好きなあのお菓子は湿気ていて、子どもの頃よりしょっぱかった。
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