再会したけどやっぱり最悪

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つまり橘さんは玩具にしてもいい人だと……私も賛成。 そんな話をしながら駅まで来た。姉と瑞樹君は同じ駅だが橘さんは違うらしい。私も実家暮らしなのでみんなと違う駅。 先に電車が来た姉たちを見送り、私は違うホームに移動しようとした。 「ちょっと待て、スマホ出してロックを解け。」 姉達がいなくなった途端、命令口調の橘さん。やはり今日油性マジックを持って来ておくべきだったわ。 「はい、これがどうかしたの?」 ロックを解いたスマホを見せると橘さんは私のスマホを奪って勝手に電話番号を交換してる。 「ちょっ……!私、橘さんの電話番号なんていらないです!」 今日だけだから我慢できたのよ?これからも関わるなんて冗談じゃないわ! 「ああ?有難く思うべきだろ?」 私はブンブンと首を振る。いらない、いらない。他の女性にあげて? 「アンタ、仕事の休日は土日?」 なにかしら、イヤな予感がする。 「そう……ですけど。それが何か?」 「じゃあ問題ねえな。……俺、普段すげえ寝つき悪いんだ。今日のアンタの膝枕、グッスリ寝れたからな。アンタ週一でいいから俺の枕になれよ。……あ、電車来たわ。じゃあラインする。」 はい?橘さんは私の都合も聞かず勝手に決めて帰ってしまった……
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