再会したけどやっぱり最悪

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再会したけどやっぱり最悪

「僕が四人分のテーマパークのチケットを当てたんだ。せっかくだから祥子もおいで?」 聞きなれた優しい声で誘ってくれているのは、大好きな幼馴染の瑞樹(みずき)君。 少し前に失恋してしまったけれど、今でも大好き。 「うん。でも瑞樹君お姉ちゃんと二人きりが良いんじゃないの?」 ホントは二人が仲良くしている姿を見るのは辛い。でも二人とも大好きだから私はちゃんと祝福しなきゃいけない。 「はは、大丈夫だよ。僕がもう一人誘っているから。祥子も仲良くなれそうだと思うよ?」 「四人分だもんね。もう一人の人って男の人?女の人。」 なんとなく女の人が良いなあって思った。数日前に出会った男が最悪すぎて、しばらくは会社以外で男性とは話したくない。瑞樹君は別だけど。 「男の人だよ。年は29歳だったかな?カッコイイよ。」 男かあ…瑞樹君は笑ってるけれど、私には瑞樹君よりカッコイイ人なんていないんだよ? 「そっか。瑞樹君が言うならきっとカッコイイね。同じ会社の人?」 「いや、取引先の人なんだけれどね。絶対断ってくるかと思ったけど意外にもOKだったからね。楽しみだよ。」 クスクスと笑っている瑞樹君は大体意地悪な事を考えている時だ。どうやら一緒に来る男性で遊ぶつもりなのだろう。可哀想に…… 「来週の日曜なんてどうかなって思っているんだけど、祥子はどう?」 スケジュール帳を確認して返事をする。 「大丈夫、空いてるから。」 「じゃあ日曜にね。お洒落しておいで?」 謎の言葉を残して瑞樹君の電話は切れた。
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