第6章 平和

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そんなある日、とある一家に強盗が入ったと通報があった。 どうにか犯人の目を盗み、風呂場へ隠れた子供からの通報で、家の中には両親も居るが、2人の安否は確認できない状況だった。 「先輩!この犯人って、物井課長の班が追ってる…」 通報内容を聞き、当時の風間は創地へ駆け寄った。 物井とは当時の捜査第一課の課長で、当時多発していた連続強盗殺人事件を捜査している特殊班で指揮を握っていた。 しかし、物井の班は捜査中心で緊急時の出動を滅多に行わない。 「あぁ。可能性が高い。 現場に行った方が良いな。」 そう言って創地は椅子に掛けていたジャケットを羽織り、足早に現場へ向かおうとした。 「ま、待って下さい! 課長の班って事は、鷲見先輩もですよね?」 そう言って、風間は近くのデスクに座る鷲見に視線を向けたが、鷲見はパソコン作業を一向に止めようとしない。 「わ、鷲見先輩、通報聴いてましたよね…?」 「これ以上首突っ込むのは辞めとけ。 左遷じゃ済まねーぞ。」 風間の声にも鷲見は手を止めず、ぶっきらぼうな忠告だけを返した。
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