第6章 平和

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「燃えてる以外の中の様子は?」 その声に後ろを振り向くと、鷲見が立っていた。 「わ、鷲見さん…何で…?」 「ぼーっとしてる暇無いだろ。 中の状況説明しろ。」 「サーモグラフィで1階の左端に子供と思われる影が映ってました。 右端の1室が真っ赤な状態で何も見えません。 推測ですが、2人の人質はその1室に居るかと。 それと、犯人は警察官の恰好を…」 そう説明していた時、家の右側からバーン!!!と耳を引き裂くような爆発音が轟き、窓ガラスの破片が飛び散った。 「お前、犯人見たんだな。 じゃあ俺がここ引き継ぐから、さっさと行って来い。」 「しかし!追うなら鷲見さんの能力の方が! それに、今の爆発…」 「犯人の顔見たんだろ? それに、課長の命令にひよってたけど、俺だってヒーローなんだよ。」 そう言いながら鷲見はスーツの上着を脱ぎ捨て、創地の肩をいつものように軽く叩いた。 しかし、掛けた言葉はいつもと逆の言葉だった。 「捕まえてこい。」
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