第6章 平和

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その翌日。 創地は朝一番に物井から呼び出された。 「何故呼び出したか…わかっているね?」 2人以外誰も居ない捜査第一課の小会議室。 物井は黒い革性のソファーに深く腰掛けた状態で訊ねた。 「鷲見君のデスクに触れて記憶を見たんだが、君、鷲見君から聞いていただろう。 私の命令を。」 「えぇ。聞いていました。」 創地は向かい合うソファーで下を向いたまま答えた。 「何故、私の命令に逆らった?」 じっと創地に圧を掛けるような目で睨む物井。 「君の身勝手な行動で、鷲見君は“死んだんだ”。」 その言葉に、下を向いていた創地もキッと物井を睨んだ。
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