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第3章 再開
1.プレゼント
「お、お疲れ…様です…」
新指が保護課に配属され1週間たった頃。
訓練という名の地獄が彼を襲っていた。
訓練の内容は、無期懲役以上の受刑者が相手の戦闘。
テニスコート程の窓も何もない訓練場に受刑者と共に放り込まれ、能力使用の戦闘をさせられる。
訓練中に負傷をしたとしても、416番の能力で治療する為、刑務所生活でストレスの溜まっている相手は手加減無し。
普段は保護協力者達が行う極秘訓練であり、危険特殊能力保持者ではない新指にとっては無茶でしかない。
そして今、新指は地獄後の治療を受け、訓練場のロビーへ戻って来た所、陽炎に遭遇したのだった。
ここのロビーにはパネルがあり、そこで自分の訓練履歴や苦手とする能力の系統、戦闘相手の選別等を行う事ができる。
そのパネルで陽炎が訓練用の相手を選んでいた。
「おいおい。まだ1人相手だろ?
何へばっちゃってんの。」
「そんな事…言わないで下さいよ…」
肩で息をする新指に対して呆れる陽炎。
陽炎や416番は、刑務所で問題行動が目立つ
受刑者約3~6人を1回で相手し、二度と暴れる事ができないようにする仕事も兼ねているが、新指は比較的大人しい受刑者と1対1でしか行ったことがない。
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