管理者達の戯れ

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管理者達の戯れ

真っ白な空間に少年が一人 「あーくそ、優夜の奴巻き込みやがって!てか三十分は過ぎてるのに誰も来ないんだが」 「いやー、ごめんごめん!ちょっと居眠りしてたら遅れちゃった!」 全身白タイツの羽を生やした男が来た 見た目は変態だが顔やスタイルが抜群である 「ねえ、僕は誰でしょうか?」 「変態、と言いたいけど神じゃねーのか?どうせネット投稿小説みたいに力を授けて優夜が行った世界にでも送り出してくれんだろ?」 「ふふ、じゃあ早速君の力を解放しようかな。早くしないとミカエルに怒られてしま…」 「ちょっと、仕事サボって何してるんですか!ここに人間がいるってことは、自分のミスをさっさと証拠隠滅しようとしていたでしょう!いい加減にしてください!」 現れたのは羽を生やした美女 少年の目の色が変わったように見える 「おい、力を貰った後ってここでミカエルさんに鍛えてもらうことって出来ないのか?」 「残念だけどそれは出来ないんですよ。長時間ここに留まればあなたは消えてしまいます」 「そっかー、残念だな。美人さんから教わりたかったのに。で、そこの神…じゃない、変態だ。さっさと力をくれないか?」 「変態って酷いなー。じゃあお望み通り力を解放するよ。ちょっと痛いけど我慢してねー」 男は少年にデコピンをした かなり痛そうである 「ったー!何がちょっとだよ!てかそもそも何で俺ってここに連れてこられた訳?ただ巻き込まれただけだろ?」 「それはあの召喚の時コーヒー溢して慌てていてミスったんですよ、この男が」 「そうか、俺丁度今誰かの顔を殴って羽をむしりたい気分なんだよねー。あー、こんなとこに丁度いい変態がいるー(棒)」 ブチィ 「ギャー!!!ちょ、ミカエル止めて、止めさせて!」 「嫌です」 「へっ、見捨てられるとはザマァねぇな」 「ギブギブギブ!ほら!そこの穴から落ちると着くから!ねえ!もうやめて!」 「ちっ、仕方ねぇな。この程度で勘弁してくださいしてやる」 穴に向かう少年を引き留める 「あ、そうだ」 「ん?なんだ?」 「露木亮君、いってらっしゃい。どうか楽しんで」 「いってらっしゃいませ。お元気にお過ごしください」 「ああ、ありがとな」  そうして少年はあの世界に行ったのだった 「それで?茶番劇は楽しかったですか?兄さん?」 「いやだなあ、茶番だなんて」 「だいたいミカエルは兄さんの名前だし僕は男。そもそもわざわざここに呼び出さなくても、魔方陣の中で勝手に魔力やらなんやらは解放されるはずでした。彼は勘違いしていたようですけど僕らは神ではないし、彼は巻き込まれた訳ではなくもともと召喚されるはずでした。これを茶番と言わずして何と言えばいいのですか!」 「ごめんって、ちょっと日本のネット投稿小説を見て真似したくなっちゃって。今日の夜ご飯豪華にするから許して!ね?」 「仕方ありませんね。ほら、早く仕事終わらせて帰りましょう」 「ふふ、そうだね。さて仕事を早く終わらせないと。…あれ?何この魔力。ちょっと調べてみるかな。ありゃりゃ、これは本格的にヤバいかもしれなちね」
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