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追及②
……お前の事を知りたいなんて……クソ寒いセリフ、真顔で言うな!!
深い意味はないのは分かっていても。
な、なんか……こう、恥ずかしい気持ちになるだろ……くそっ…。
不意打ちな言葉に翻弄されて。
心臓の音が変だし、顔が急に赤くなるし…。むず痒い気持ちに居たたまれなくなって、プイッと顔を背けた。
「お前、熱が上がってきたのか?顔が赤いぞ?」
スッと右手で俺の額にそっと触れようと距離を詰めて近寄るギルバートにビクンと体が反応して。
動揺した俺は慌てて手でギルバートを押し退ける。
「おまっ、ち、近!!近いんだってば!!」
「ハァ………これくらいで意識するな。お前、子供か?まだ何もしてないだろ…?」
フッと笑うギルバートのドヤ顔に思わずグッと唇を噛み締める。
どこから沸くんだよ、その自信…!?
あと子供って言うな!!
お前も俺と年は変わらないだろ!!
俺を見てニヤニヤして笑うギルバートにググッと歯を噛み締めながら睨んだ。
……くそッ。
コイツの前だと、なんか調子狂う…。
なんなんだよ、コイツ……。
エミリアを嫌ってたんじゃないのかよ!!
この、気恥ずかしい雰囲気を変えたいのと、さっきの【穢れ】が気になって。
ギルバートに話題を変えて話かけてみる。
「さっ、さっきの【穢れ】について教えろ、重要な事なんだろ…?」
「フン……教えてやってもいいが……。本当にいいんだな…?まぁ、オレは別にこの場でも構わないが……」
ギルバートに含み笑いに、なんだか嫌な予感を感じた俺は本能なのか、ゆっくり後退さりする。
タイミング悪くゴクンと喉が鳴って動揺してる俺にギルバートが更に追い討ちをかけるように。
ゆっくりと、にじり寄ってくる。
「その前に……お前の本当の名を教えろ…」
「…………へ?」
「情報を引き出したいなら、それなりの情報を見返りに提供するのが筋だろ…?」
追及しながら逃がさないようにベッドの端に追い込むと。
またギルバートとの距離が近くて。
鼓動が早くなってくる。
ベッドが俺達二人分の体重でギシギシと鳴ると、その音に動揺して俺はビクンと身体を強張らせた。
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