バレンタイン ~ 南side ~

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「あとね、しーちゃん…。これも…。」 もう1つの紙袋を差し出す。 『えっ!もう1つ…?いいの、こんなに貰っちゃって?』 「うん…。」 しーちゃんが、わたしから紙袋を受け取り、中を覗き込んだ。 『手袋だ…。暖かそうだし、わたし好みのチェックだし。ありがとう、南♪』 「本当に?よかったー。」 ホッとして、一気に力が抜けた。(笑) わたしがプレゼントしたのは、グリーンを基調にしたチェックの手袋。 ちょっと大人っぽい、細身のデザインの物。 早速、しーちゃんが手袋を嵌めて両手を眺めてニコニコ。 「高校生になっても、使って欲しいから…。」 『うん。今日から嵌めて帰るけど、もちろん高校に入っても使うよ。』 しーちゃんが両手をパンパンと叩いて、わたしに笑いかけてくれた。
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