気持ちの伝え方

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『ハァーハァーハァーハァー…。』 わたしは2位でゴールした。 「しーちゃ~ん!」 『うわぁ!痛っ!』 叫びながら、後ろから抱き付いてきた南さん。(汗) 『南、さすがにさ…。ちょっと、離れようか…。』 腰に手を回しホールド状態の南。 「無理無理!しーちゃんが格好良過ぎたから。」 『いやいや……。ほら…みんな見てるし…。』 どうにか南を引き剥がした。 「つまんないの。もうちょっとくっついていたかったのに…。」 『ハハハハ…何それ…?』 「しーちゃん、お疲れさま。」 『うん、ありがとう。』 「何夫婦でイチャイチャしてんの?」 そう話し掛けてきたのは、わたしの幼なじみで、陸上部部長の明日香(あすか)だ。 わたしのジャージを持ってきてくれたらしい。 「あっ!明日香先輩こんにちは♪いつも夫がお世話になってます…。」 「いえいえ奥さん…。こちらこそ、いつも旦那さんにはお世話になってばかりで…。」 『あの……。普通に会話続けるの止めてもらえるかな?そもそもわたし達、夫婦じゃないからね…。』
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