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「えーと……。なんとなく?」
『なんと…なく?』
思わず足を止めた。
「でも、忍ちゃんとか忍じゃないとは思った。話してみたら、割と中身は乙女だったし…。その見た目で、リラックマ好きでしょ?」
『それは!はぁ……。もう、どうでもいい…。』
南に腕を組まれたまま、わたしはゆっくりテントに向かって歩き出した。
お弁当の時間。
普通にわたしの横に座っている南。
そして、かなり馴染んでいるという状況。
“南、君は本当に何者なんだ?
何でも有りだな!?”
そんな中、
「忍先輩、ゼリー食べませんか?」
「苺、よかったらどうぞ。」
「チョコ食べますか、忍先輩?」
数少ない、わたしを慕ってくれている一年生ズが、目の前に、いろいろ並べてくれた。
すると、
「わたしも貰っていい?どれも美味しそう♪」
南は、ヤキモチを妬くどころか、一緒にご相伴にあずかる気満々の様子。
「はい、どうぞ…。」
「よかったら…。」
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