気持ちの伝え方

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「しーちゃん、お疲れさま!」 明日香とテントに向かう途中、南が待っていてくれた。 明日香は先にテントへ。 『南、お疲れ…。』 「しーちゃん、ヤバいくらい格好良かったよ!一気にテンション上がっちゃったし…。わたし今日、応援に来てよかった。」 『南の声、聞こえたよ。その、えーと…ありがとう。力出た…。』 「うん…。」 腕を絡ませる南。 わたしは、それをさりげなく外して、南の右手を握った。 そして、恋人繋ぎにして歩き出した。 「えっ!しーちゃん…?」 『何…?』 「だって、手…いいの?人、いっぱいいるよ。」 『いいの。』 繋いだ手をギュッとした。 「ありがとう、しーちゃん。」 『何が?』 「ううん、何でもない…。」 南も、強く握り返してきた。 その横顔は、今まで見たことがないくらい、嬉しそうでキラキラしていて…。 わたしは、何だか胸がいっぱいになった。 “これからも、わたしはわたしのやり方で、気持ちを伝えていこう。 たとえそれが南にとって、もどかしくて、物足りないものだったとしても…。”
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