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『南、お待たせ。』
欲しかった本を購入し、コミックを物色していた南のもとへ。
「欲しい本買えたの?」
『うん、買えた。』
「よかったね、しーちゃん。」
『うん。』
二人並んで、本屋さんをあとに。
「ちょっと休憩する?」
『南は、ノド…乾いた?』
「ううん…。時間は、大丈夫かなぁ?」
『まだ大丈夫だよ。』
二人で、フードコートを目指した。
「このドーナツおいひぃ♪」
ミスドの新作ドーナツを前に、ニコニコの南さん。
『南、チョコ付いてるよ、口のとこ…。』
「本当に?何処…?」
右手で探すも、口元のチョコは付いたまま。
『ほら……。はい、もう大丈夫。』
わたしは見かねて、南の口元のチョコを右手の親指で拭い舐めた。
『うん?何…?』
気付くと、目の前の南が、固まっていた。
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