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「どうした、何を固まっておる。そんなにこのゲームに自信がないのか。それとも我に臆したか」
「なんだってぷよぷよがこの異世界に。しかもスーファミって」
俺は繁々とゲームソフトを見つめる。スーパーファミコン、略してスーファミといえば俺が小学校の頃に流行ったゲーム機だ。この機体はゲームの未来を作り、当時の子供たちを夢の世界に連れていってくれた魔法のステッキのような存在だ。スーパーマリオワールドやファイナルファンタジー、ドラクエ、ゼルダの伝説、スーパードンキーコング、パロディウス、数え上げたらキリがないほどの名作品がある。
「ウヘヘヘっ、リリア様、あいつビビってるんでゲスよ。なんてたってリリア様は3連鎖が可能な腕前。とうてい並みのプレイヤーじゃ敵いません」
ゾンビが落ちそうな目玉でこちらを見ている。
さっ3連鎖。マジで言ってるのか。小学校低学年レベル。俺は余りの衝撃に喉元を鳴らす。
「ウヘヘ、見ましたか。あいつ唾を飲み込みましたよ。やっぱりリリア様に敵う奴はいないでゲス」
「まったく部下の配慮が足りなくて済まぬなぁ。我の力量を知ればそうなるのも仕方あるまい。わざわざ試し試合をするまでもないか。では本戦で」
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