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3.左隣
翌日、朝。
お隣さんの生活音で目が覚めた。
「…やっぱ、壁薄いんだな」
それは、まぁ承知の上で入ったわけだけど。
お金と通学距離の妥協点だったから仕方ない。
それより気になったのは、
「…泣き声?」
水道らしき水音に混じって聞こえる押し殺したような泣き声?
しかも、若い男っぽい。
そう言えば、左隣だけ挨拶出来てないんだよな。
何回か行ったけど、いつも居ない。
何してる人なんだろ?
かと言って、今行くわけにも行かないしな。
配ってるの白いタオルだからちょうど良いんだけど、面倒臭そうだし。男だし。
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