★フェロモン活性化

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★フェロモン活性化

 エデンへ降り立った僕とねこくんは、初めて出会ったあの場所……木造の家に向かった。エデンの下層に位置するこの場所は、身を隠すのに適していた。 「ありがとうサジちゃん……家、まだ残ってたんだね」 「そうだよ、いろいろ大変だったんだからねっ! でもその前に……」  サジちゃんは僕のことを頭から足先までまじまじと見つめている。  隣にいるアクエリアスちゃんは僕から視線を反らし、紅潮している。  少し間が開いてから、ねこくんが僕の耳元で囁いた。 「服、何処に置いてきたの」 「服っ!!」  今まで白いもふもふで隠れてたから気にならなかったから、開放的な状態にたった今気が付いた。全身もふもふの時も服を着ていた気がした!  うさ耳がぴょこぴょこ跳ねて、うさ尻尾もふりふり動く。 「ふ、服が欲しいです……サジちゃんクローゼットの中に何かない?」 「クローゼット!? えっと……」  サジちゃんが慌ててクローゼットを開けるとリブラが以前使用していた大人のお姉さんサイズの天使服が出てきた。 「と……とりあえずこれっ!」 「ふわぁ……ふかふか……きもちいい……」  上から被せるように天使服を着せられると、丈が余りに余って地面に擦れている。  ほんの僅かに香るリブラお姉さんの香りを、自分のフェロモンであっという間にかき消してしまいほんの少し罪悪感が背中をさする。うさ耳が垂れてふわふわする。 「うさぎくん甘々だねー……♥」  サジちゃんにはもちろん効果絶大でふわふわにさせてしまっている、隣にいるアクエリアスちゃんも瞳をとろんと垂れさせて、裾を掴んでもじもじしている。  アクエリアスちゃんはサジちゃんの耳元で小声で話す。 「サジちゃん、うさぎくんのフェロモンってぇ……こんなにすごいの……?」 「前よりも、凄い気がする……ガスマスク付ける?」 「えっと……その……」  アクエリアスちゃんが両足で股を擦り、更に手でぎゅっと押し付ける。抵抗することの出来ないほどに、フェロモン漬けが完了しちゃっている。 「ねこくん、どうしよう……」 「ふぇ……にゃぁ……」 「ねこくんっ!」  ねこくんのねこ耳は垂れて、尻尾はぴんっ! と縦に伸びて少しだけ揺れている。多分尻尾の付け根を触ったら膝が溶けちゃう感じの発情状態……  僕は冷静に思い出す、ねこくんの中身はたぬきちゃん……雌だということを。
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