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一章 : スキルアーマー
あれから私たちは地下道を探索していた。
「あなたの名前は何なんですか?」
ピコのその言葉で探索しながら私の名前について話し合っていた。
落ちてくる前の記憶がないのでもちろん名前はわからない。まあ名前は適当でいい。
「あんな高いとこから落ちても死ななかったしストロングマンとかどうですか」
ピコはそう提案してきた。考えてくれるのはありがたいが、まーネーミングセンスが皆無のようだ。
『ありがとう、しかし名前かー。んー」
私はそう感謝をのべ数秒悩み名前を思いついた。
『よし!じゃあせっかくピコが考えてくれたからストロングマンを縮めて”スト”でどうだろう』
「いいですね。それでいきましょう」
ピコが少し嬉しそうに同意し私の名前がきまった。
そのあとも探索を続けていると後方の暗闇から音が近づいてくるのを感じた。
『ん?』
「どうしました」
ピコが私に尋ねた。まだピコは気づいていないようだ。
『なんか音が聞こえる。こうラジコンヘリが飛んでいるような機械の音だ』
そう私はピコに伝えた。するとピコは急にあせりだし私にこう命令する。
「は!ストさんそこの物陰に隠れてください!はやく!そこです!そこー!」
『あっああ、わかったよ』
そして私は道のわきにある鉄でできた機械の残骸に隠れた。
さっきの音がこっちに近づいてくる。私は息を潜めた。
さっきの音がすぐ近くまで来た。私は機械の残骸から少し顔を出し音の正体を確認することにした。
私が恐る恐る確認すると全長1.5~2mぐらいのでかいカナブンのような機械が空中を飛行していた。飛行するためにだろうか両脇と真下にプロペラが付いている。
するとピコが私にこう言った。
「ストさんあいつは中型の飛行型偵察機MM45 HMG FRM1.68ですね。ここからじゃ見えないですけど機体の上につよいマシンガンが付いてますけど、まあ今のストさんなら倒せると思いますよ」
ピコはそういうがあんなの倒せる気がしない。おん?
『ぼく倒せるんすか?』
「倒せますよ。今のあなたは普通の人間の何倍も強いですから」
えー!ピコはさらりとそういった。
私はもうさっきから驚いてばっかりだ。どれだけ驚く要素が自分に隠されているのだろうと思うとなんかだんだん怖くなってきた。
私は体力を温存するのもかね戦いを避けることにした。
しばらくすると地下道の暗闇へとやつは姿を消した。
『行ったようだな』
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