四通目のお手紙

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四通目のお手紙

 あなたへ  薄いベールで街を覆ったように、今日は朝からしとしとと、雨が降りつづいています。  見えないベールに絡め取られているせいか、私は朝からずっと眠いまま。  雨の日は苦手です。  最近、よく夢であなたのことを見ます。  こうしてお手紙を書くことで、あなたとの思い出を振り返っているからかもしれませんね。  夢の中のあなたはいつも笑っています。夢の中のあなたの笑顔はすべて私に向けられています。私はそれが嬉しくてたまりません。  ですが、夢の中の私はこれが夢だと分かっていて。このまま覚めないでと願うのですが、その願いが叶うことはなく。私は嬉しい夢を見ていたのに、泣きながら起きるのです。変ですよね?  あなたの温もりがない、広いだけの冷たいベッド。ここで一人で寝るのにも、ようやく少し慣れてきました。慣れてはきましたが、やっぱり、寂しいと感じます。  またね  
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