第1話 "人と妖怪"

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「はい。僕がここ"喫茶九尾邸"の店長です。」 「わぁ!やっぱり!!このお店の内装は全部店長さんがセレクトしたんですか?」 紗羅も気になっていたみたいだ。 「そうですよ。お客さんがゆっくりくつろげるように、あとは…」 あとは? …。 ……。 「僕が楽しく仕事出来るように、ですかね。」 …。  「可愛い…。」 「アヤカっそれっっ禁句……ぷぷっ!」 いやいや!楽しく仕事出来るように工夫するのは良いけど、そのためにお花って!可愛くて! 「あのー、盛大に笑っていただいて結構ですよ?」 「あっいえ、そんなつもりじゃないです!」 「ぷぷっ!」 「もう紗羅!!」 「ごめんなさいっ…でも可愛くて…ぷぷっ!」 「もう…。」 タメだ、こうなったらしばらくは続く。 「すみません本当に。」 「いえいえ!大丈夫ですよ。むしろこうして笑ってくつろいで頂ける方が嬉しいですから。」 まぁ良いなら良いか。いや良くないけど。
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