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キャンプ
私達がキャンプ地に着くと体育館の様な建物が何棟も建っていた、キャンプと言うくらいだからテント囲んでBBQ、夜はキャンプファイヤーとちょっとウキウキしてたけど実際は違ってて少し残念だったなぁ、建物の中は既に到着してる人がいて何年も住んでるかのように馴染んでいる人達もいた
広い空間はパーテーションで仕切られ、うちのような3人家族には私の部屋の半分程度の広さで3人が座ると今からおママ事が始まるような変な感じだったけど普段は別々の部屋で寝ているから私は小さな頃を思い出しちょっと嬉しかったの覚えてる
そして私達がキャンプに到着して2週間程で戦争は始まった
緊急速報が戦争の始まりを教えてくれてた、お父さんは急ぎテレビのある食堂へ行き暫くすると難しい顔で戻ってきたから『どうしたのお父さん?』と聞いた、お父さんは首をただ横に振るだけだった
後々、アーカイブで開戦初日の映像を見るのだけど沖合と湾内には艦船が集結すると一斉に艦砲射撃を行いものの数分で港周辺は壊滅状態に陥っていた、我が国も抵抗はしてる様だったがその差は打上花火と線香花火と言った具合でいとも簡単に上陸を許していた
この映像を当時見ていたら『占領』の2文字しか頭を過ぎらなかったと思う、父の態度はそれだったのだろう
しかし、不思議な事に敵国の攻撃は当初の数分と上陸してからの数時間だった
遠目の映像だけで詳細はわからないが敵が上陸を始め中心部へ到達した時点からおかしな現象が起こっていた『同士討ち』を始めたんだよ、残された敵兵達は右往左往、攻めることも戻ることも出来ずただただ街中を迷走している映像が映されていた
こうして『3日戦争』は、えっ?って感じで終了
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