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帰郷
半年後、私達はやっと街に戻る事が出来た、でも街はボロボロで結局キャンプ地と同じ様な生活が待ってたんだけど家がどうなったか見ておこうってちょっと寄り道したの
街は高い建物が殆ど無くなって見通しは良かったけど全然方向が掴めない何となくコッチかなで家に向かってたんだけど埃臭い中で微かにいい匂いがしてきた、私の中で何かが弾けて急に走り出すものでお父さんが心配して怒鳴ったけど止まらなかった、作業中の兵士の人も心配して追いかけてきて鬼ごっこ開始、別に逃げてる訳じゃないけどどうしても香りの原因を確かめたかったの
私は今にも崩れそうな瓦礫を登り隙間を潜って香りの原因を見つけたの、何だったと思う
ビックリしたよ、一面お花畑、戦争があったんだよそんなの信じられないよね実は戦争で死んじゃってこれは死後の世界⋯なんて子供が考える訳もなかったけど追い付いた兵士の人が言った
「凄いよね、僕死んだんだって思ったよ、ココは危ないから早く降りておいでね」
ウィンクして兵士は降りて行って鬼の様な顔したお父さんが上がってきたけどこの風景見て泣いてたよ、代わりにお母さんにこれでもかって怒られたけどね、あの風景は今でも携帯の壁紙なんだよね
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