光る君と呼ばれて 2

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光る君と呼ばれて 2

※無理矢理な描写があります。苦手な方は回避してくださいね。『悲しい月』と同様、こちらも真剣に用月の君のどん底からの浮上話として、ハッピーエンドを目指して書いていきます。 **** 「光る君……久しぶりの再会だ。今宵は父と寝所を共にしよう」  私のことを憧れに満ちた眼で見つめる光る君に、優しさを装った声をかけてやる。 「えっ!本当によろしいのですか。帝であられるお父上と一緒に眠れるなんて信じられません。あの……とても嬉しいです」  母が早くに亡くなったせいで、愛情に飢えていたのだろう。15歳という年齢にしては幼く、純粋に添い寝してもらえると信じて疑わないようだった。  しかし私は……お前の穢れなき、あどけない顔が憎い。 **** 「さぁ父の傍へおいで」  元服したての初々しく切り揃えた漆黒の黒髪を肩に降ろした姿は可憐だった。何よりこの顔だ。女と見紛う美しさと品格を兼ね備えている。誠に見事に成長したものだ。 「……はい」  白い寝衣になった洋月の君が、御簾の向こうから緊張した面持で静かに寝所に入ってくる。ここは人払いさせてあり、女官も近づかない二人だけの空間だ。 「洋月、お前はもう女子を抱いたのか」 「えっ……何故そのようなことを」 「抱いたのか」  もう一度尋ねると顔を赤らめ、俯いたまま首を静かに横に振る。 「ふっそうか。まだまだ初心だな。まだ何も知らぬのか」 「父上……そのようなこと恥ずかしいです」 「おいで。父が全てを教えてあげよう」 「あの……何をでしょうか」  不思議そうな表情を浮かべる洋月の細い手首をぐいと掴んで、乱暴に胸元に抱いた。 「ちっ……父上?」  不安そうに見上げ薄く開いた桜色の唇に、いきなり吸いついてやった。 「んんっ!!」  驚きで目を見開いたまま固まっている洋月の肩を抱くと、その白い衣の袷から手を差し込み、小さなまだほんの蕾の突起を、ギュっと押しつぶしてやった。 「ひっ……」  洋月はその薄い肩を震わせ、全身に鳥肌を立てていた。 「お……おやめください!お戯れを!なぜ父上がこのようなことを?」 「可愛い息子に男女の営みの仕方を教えてやるのが、父親の務めだからだ」 「男女って……私と父上は男同士です!どうかこのようなことはもう……」 「ふっお前は本当に初心だな。男同士でも営みは出来るのだよ。それはそれで風流で雅なものだ。父である私がお前にすべて教えてやるから、じっと大人しくしていればよい」 「そっ……そんな」  逃げ出そうと後ずさる洋月のまだ少年のか細い躰を寝具の上に押し倒し、すぐに跨いで抑え込み、白い衣を引き裂き、肩を露わにしてやった。 「おっおやめください!何故?父上なのに……こんな酷いことを!」  納得できない、受け入れられないことだろう。蒼白の表情で必死に拒んでいる洋月の裸体は、まだ少年のものだ。  細く幼く、痛々しく……青かった。  月明かりが差し込む清涼殿の夜御殿(よるのおとど)に、白く……儚げに浮かび上がっていた。
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