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後藤がいうには、それは月1回のイベント、というか身内の集まりらしい。
「な、なんすかそれ? 」
後藤は奇妙な話を始めた。それは彼の大学の先輩の某氏が主催するサイトの説明から始まった。
「おれの二年先輩なんだけど、人気のサイトを開いててね。まぁ、いわゆる怪談サイトっていうか、怖い話好きのやつらが集まってお互いの恐怖体験や人づてに聞いたっていう怪談を共有するんだよ。なんでもさぁ、もう2000を超える怪談が集まってるらしいわ。それでね……」
俊哉はたまらず、後藤の話しに割って入った。
「後藤さん、いきなりなに話すのかと思いきや、怪談サイトの話しっすか?」
後藤は俊哉をいさめるように話しを続けた。
「まあまあ、そう慌てるなよ。でね、そのサイトにはもう膨大な怪談データベースができあがっちゃってんるんだ。みんなそのサイトにアクセスしてさ、それでキーワードを打ち込んでさ…、あっ、たとえば「地縛霊」とか、「関東心霊スポット」とかさ。で、それはそれでなんてことはない怪談マニア御用達サイトなんだけどさ、じつはサイトの関係者たちが定期的に集まるオフ会があるんだよ。……それも今夜ね。」
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