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俊哉は強引な話の流れに不信感を抱いた。
「えっ、今夜ですか!? めちゃくちゃ唐突じゃないですか…。もしかして後藤さん、そのオフ会とやらに僕を誘ってるわけですか……?」
「そうなんだよ! どうだ嬉しいか?」
「あのねー、嬉しいわけないでしょ、後藤さん。僕はそういうくだらない怪談話って基本的に懐疑的ですから。だって幽霊なんて脳の錯覚ですからね」
「あれ……もしかしておまえ怪談とか苦手なひと……?」
「もちろん苦手ですよ。怪奇現象なんて正直、小馬鹿にしてますからね。とはいえ、そういう怪談話ってときどきヘンにリアルなときがあるから嫌いなんです……。もちろん本当に馬鹿らしくて嫌いっていうのもあります。もうありきたりのパターンばっかりですし、そういう話って……」
「そうなの…? でも小馬鹿にしてても実はただ単に怖いから嫌いなんじゃないの? まあ、そんな細かいことはどうでもいいや。とにかくそのオフ会にはさ、オカルト女子も参加してんだよ。俺も一回だけ参加したことがあるんだけど、いやー、マジでかわいい子いたんだよね」
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