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「確か俊哉の家ってM霊園から自転車で15分ぐらいのところだろ?」
後藤が尋ねた。
「はい、そうですよ。明るいあいだだったら何回か行ったことありますよM霊園」
「そっか、じゃ話しは早いや。12時にさ、中央区画の42号地に来てくんない? 大きな樹があるからすぐにわかるよ。お願いね」
俊哉は慌てた様子で後藤にとりすがった。
「ちょっと後藤さん、勝手に決めないでくださいよ! 12時って昼間じゃないですよね? 午前零時ですよね? とてもじゃないですけど行けないですよ……。お断りします」
「俊哉さー、怪奇現象を小馬鹿にしてるおまえがなんで泣きいれてんだよ」
「いや、だから怖いとか以前に、なにが悲しくて金曜日の真夜中に霊園になんか行かなきゃなんないんですか? さすがに無理っす。暗いし、危ないですよ」
「だからさー、オフ会にきてるオカルト美少女を紹介してやるつってんだよ。とにかくそれだけをモチベーションに頑張って来いよ。42区画だから。すぐに霊園のマップ送るよ。そんじゃね……」
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