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「ご、後藤さん、ちょっと待って下さいよ、どうせだったら、どこかで待ち合わせしてふたりで行きましょうよ。ちょっと、ちょ、後藤さん……」
後藤からの電話はすでに切れていた。
一旦は途方に暮れた俊哉だったが、後藤から霊園のマップが送られてきた瞬間あたりから、なんとか自分を取り戻そうと思考を巡らせた。
後藤はバイト先では頼りがいのある兄貴的存在だ。たんなるお調子者ではないが、性格は明るく社交的である。そんな後藤が薦めてくるぐらいだから、きっと楽しい会ではあるのだろう。
とはいえ……ちょっと待てよ。いくらなんでも夜中の霊園でオフ会なんて不謹慎じゃないか……。
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