第2話 どこを探せと言うんだ!

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第2話 どこを探せと言うんだ!

和翔は今街中をひたすら走っていた。 あいつ事、晴臣が選んだのは? あの有名なGODIVAのチョコレートだ! 多分、一般販売しているはずなので、デパートに行けば 買えそうなのにこの近辺にはデパートがない! 風雲だろう!!! そう思いながら、代わりにスーパーで ブルガリアヨーグルトを買って帰れば 社長室の扉が開いていて中から少し声がした。 「和翔、和翔!」 少し色っぽい声に和翔はため息をつく、 またか? 和翔はそう思いながら扉を遠慮なく開けた。 「あっ!」 慌ててガタガタと音を立ててイスから崩れ落ちる 晴臣に冷たく言い放つ 「俺を、オカズにするなと、何度も、言ってるよな? 晴臣」 その言葉に晴臣はカァーと顔を赤めて 「馬鹿じゃないの? つうか、ノックくらいしろよ!」 そう怒鳴られても下半身が出たままなので説得力がない。 「晴臣、服、着ろ!」 そう言いながらため息をつけば晴臣は頷き 「わ、分かった、ちょっと待って?」 そう言いながら慌てて整え始める晴臣を眺めながらソファーで待つこと5分。 晴臣が恥ずかしそうに和翔に近づくと和翔は無言で買った袋を差し出す。 中身を確認して晴臣が固まっているので 「あのー、俺はチョコレートと言ったんだけど? なんで、ヨーグルトなの?」 その問い掛けに和翔は 「馬鹿、お前はさっき、食べていただろう? 口直ししたいのなら、それで我慢しなさい」 その言葉に晴臣はうるうるとその瞳にたくさん涙を貯めると 「和翔の馬鹿~ 俺はチョコレートが食べたいのに」 そう言いながら泣き崩れる晴臣に和翔は正直、めんどいと思った。 「チョコレート、チョコレートは?」 こうなるとダダをこねる子供と同じで、昔から晴臣は 買うまで泣くか? 買うまで怒るか? どちらかしかない。 和翔は晴臣に 「なあ、晴臣そいつ食わないんならもらっていいか?」 その問い掛けに晴臣がピタリと泣き止んだ。 何、このナイスタイミングは? っと、嫌な予感が頬を掠めていく。 和翔が嫌そうに晴臣を見つめると先程まで泣き顔だった晴臣が 今度は笑顔になっていて……。 「晴臣さん、何、その笑顔は?」 その問い掛けに晴臣はクスクスとひとしきり、笑うと 「ねぇ、和翔、俺が泣いているのに、なんで、お前は、お使いも出来ないのに、そんな事を言うの?」 その問い掛けに和翔は唖然とする。 嫌な予感がヒリヒリとし始め場の空気が 邪悪な物に変わっていく気がする。 「それは、どういう」 そこまで言えば晴臣は瞳をすぅーっと細めると猫のような三日月型の笑みを綺麗に浮かべると 「決まってんでしょ、お使いも出来ない、哀れな婚約者にお仕置きしようかと?」 その問い掛けに和翔は 「ちょ、待て、晴臣、お前はさっきしてただろう? あれで、満足なはずだよな?」 その慌てぶりに晴臣はため息ををついた。 「馬鹿言うなよ、途中だったの見ていて、よくもそう言った言葉が出るな? 感心するよ」 その問い掛けに和翔は俯くと 「で、俺はどうすればいい?」 その問い掛けに和翔に優しげに微笑むと 「何、俺に、性欲処理するなと言ったのはお前だろう?」 その問い掛けに嫌な予感は加速する。 「あ、あのさ、俺はお前見たく、そんな、趣味は」 そう言いながら首を降れば 「あったら、むしろ、お仕置きにならないでしょ? みせて、貰おうかな? 今、ここで、して見せてよ」 その言葉にやはりかと言いたげに和翔は俯いた。 「拒否権は?」 その問い掛けにも晴臣は首を振ると 「与えるわけないでしょ? するまで帰さない、嫌なら、明日から口聞いて上げない」 その言葉に和翔はガリっと歯ぎしりすると 「いけないな? 和翔、歯がかけるよ」 その注意の仕方にイライラすれば晴臣は 「早く、でないと、もっと、虐めるよ? 良いの?」 その問い掛けはとても意地悪であえて嫌がっているのにそれすらも晴臣を楽しませる材料になっているんだな? と、和翔はこの時、思った。
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