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ここ数日、君のことばかりが頭を占めている。咳をして血を吐く度に、君にもう会えないのではないかと、そんな不安ばかりが胸を覆う。苦しくて堪らない。どうしたら良いのだろうか。
僕はすっかり弱い人間になってしまったのかもしれない。願うことなら、君にもう一度会いたい。
追伸
血が付いてしまった。すまない。ただ、書き直す気力が起きない。本当にすまない。
大正十四年十一月 風戸 康雄
望月君
最後のお願いだ。僕の棺に君の手で、この花を添えてくれないか。
僕の君への気持ちだ。同じことを思って欲しいとは望まない。
さようなら。
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