20話

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20話

翌朝の大晦日は朝からとても忙しかった。 「琴音さんも手伝ってくれる?」 「はい」 どうやら毎年おせち料理は手作りらしく、キッチンで女3人篭りきり。うちのお母さんのおせちは、少し手作りもするけど基本市販品って感じだったからほぼ手作りなんて初めて。お義母さんやお義姉さんに教えてもらいながら作るのは、とても楽しかった。 逆に、元日に忙しかったのは将悟さんとお義兄さん、それからお義父さんの男性達。 「将悟、今年はお前も来い。結婚するなら雑煮の作り方ぐらい覚えて帰れ」 「そうだぞ。お前が作ることになるんだからな」 「分かった」 私は知らなかったけど、お義母さん曰くお雑煮はその家の男性が作る物なんだそう。うちのお父さんはそんなことしてなかったから、正直驚いた。そういう習わしみたいな物を少しずつ覚えていくのも、嫁になるってことなんだろうな。
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