週末の戦い

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週末の戦い

 それから瞬く間に金曜日になった。  私とミノリは入部届けを持って職員室に向かう。 『石田先生』 「あら、本田さんに秋林さん」 「入部届けです」  石田先生はホッとした表情で2人分の入部届けを受け取ってくれた。 「これでとりあえず部活は存続ね」 「よかったですね石田先生」  そう表情を緩めたのは学年主任の武田先生だった。確か武田先生は陸上部の顧問をしていた。  職員室を去ると、先生たちの声が聞こえてきた。 「武田先生のハンドボール部はどうでしたか?」 「2人だけです。厳しいですね。卓球部は?」 「仮入部の時は3人いましたが…入部届けは1通も…理系はどうですか?」 「地学部は1人。天文学部は2人です」 「理科系は生徒はいるのですが、竹内先生が異動してしまったのが痛い…」  うちの学校で不足しているのは生徒だけじゃない。先生の数も少ないので、多い先生は3つ以上も部活動を掛け持ちしている。
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