6人が本棚に入れています
本棚に追加
唯華
そっと折り目をつけて丁寧にシールを貼る。
キラキラしたものか、可愛い動物のものか、貼るシールを選ぶのに
二十分も迷ってしまったのは秘密だ。
まぁ、至ってシンプルなデザインの物にしたのだが。
「やっと決まったの〜? ってか赤いハートのシール!?
三十分もシールとにらめっこしておいてそれ!?」
「良いのよ、別に。 、、、、二十分だもん。」
親友の愛美が驚いたように大袈裟に聞いてきた。
即座に言い返したが。
「見せてくれても良いじゃない。」
「駄目に決まってるでしょ。これは私の愛がこもったラブレターなのよ!
恥ずかしいし、誰かに見せたらこの恋は叶わないかもしれないでしょ!」
少し早口に言葉を返す。ラブレターはおまじないじゃないのよ、、。と
呆れたような声は聞こえなかった事にする。
はやく、はやく渡したい、どんな顔をするのだろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最初のコメントを投稿しよう!