【2】side Amane……胸の高鳴り

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 今度、会った時に訊いてみよう。  そう思ってドキリとする。  また会えるのだろうか。そして、自分と話をしてくれるのだろうか。  よくよく考えたら年齢も立場も何もかもが違う。向こうは有名な証券会社に勤めるエリートサラリーマンで、こっちはただのコンビニ店員だ。歳だってきっと十歳以上は離れている。その上、自分は退行性記憶障害という問題を抱えていた。  でも――  また話し掛けてくれるような気がした。  今日は散々な一日だったけど、いいこともあった。  ――大神波さんか……。  また話せるといいな。  周は名刺を胸に抱いて、ゆっくりと目を閉じた。
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