プロローグ

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一本道を歩き切るとそこには急な山道が待っていた。 田んぼも見えなくなって周りは木々が生い茂っている カラスの声が聞こえて、それが合図のように他のカラスも鳴き始めた。 登っていくと、文字はぐちゃぐちゃで読めなくなった看板が立っていた。 それを無視して登り続ける。 それがいけなかったのかもしれない。 日は沈むか否かというところで 空だけが赤くなっている。きずくと僕はどこか肌寒く感じた。 今どのあたりだろうとか考えていると 目の前をバッと何かが通り過ぎる。少し恐怖感を覚えながらも少し不気味になってきた山を登り続けた。 きずけばさっき気にとまった場所にまでたどり着いた。 そこに何かないかと探すも、そこには何もなかった。 登り損かとは思ったが、後悔などはしていなかった。 なぜなら、 そこから見える 学校や 田んぼや 家や 駅や 電車は なぜか特別な報酬に見えたから。 その時、 後ろに何かの気配を感じた。 背中がびくっと震える 振り向くと そこには俺と同じくらいの身長の赤いワンピースを着た少女が 笑ってこっちを見ていた。 ほんとは 怖いとか恐ろしい という感情が正しいのだろうけど、おれは 敵意を感じなかったのが原因なのかは知らないが 恋かもしれない感情が 俺の心を満たしていた。
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